並列繋ぎにおける抵抗値について、管理人なりに説明してみようと思います。
※あくまでも理論上のお話です。
AB間には、1個の抵抗器(RA)を繋げています。
BC間には、複数個の抵抗器(RB1、RB2、RB3…)を並列に繋げています。
AからCへ電気を流したとします。
このとき、AB間に流れる電流と、BC間に流れる電流の総量は同じになります(①)。
抵抗器RB1、RB2、RB3…にそれぞれ流れる電流値はわかりませんが、BC間に流れる電流の総量を計算することはできます。
オームの法則 (電圧)=(電流値)×(抵抗値)より、
(電流値)=(電圧)÷(抵抗値)
ですので、それぞれの抵抗器に流れる電流値は、次のようになります。
(RB1に流れる電流値)=(RB1にかかる電圧)÷(RB1の抵抗値)
(RB2に流れる電流値)=(RB2にかかる電圧)÷(RB2の抵抗値)
(RB3に流れる電流値)=(RB3にかかる電圧)÷(RB3の抵抗値)
……
BC間に流れる電流の総量は、各抵抗器に流れる電流の合計です。
また、それぞれの抵抗器にかかる電圧は、BC間にかかる電圧と同じです。
それらをまとめると、次のようになります。
(BC間に流れる電流の総量)=(BC間にかかる電圧)×{1÷(RB1の抵抗値)+1÷(RB2の抵抗値)+1÷(RB3の抵抗値)+……} ……②
同様に、AB間に流れる電流値を計算します。
(AB間に流れる電流値)=(AB間にかかる電圧)÷(RAの抵抗値) ……③
ここで、次の仮定を加えてみます。
(AB間にかかる電圧)=(BC間にかかる電圧) ……④
①②③④より、次の式が成り立ちます。
1÷(RAの抵抗値)=1÷(RB1の抵抗値)+1÷(RB2の抵抗値)+1÷(RB3の抵抗値)+……
流れる電流値が同じ(①)で電圧も同じ(④)ということは、AB間の抵抗値とBC間の抵抗値も同じになります。
つまり、RAの抵抗値は、BC間に並列に繋がっている抵抗器を一つにまとめたときの抵抗値(合成抵抗値)になっています。
覚えさせられる公式の一つです。
このくらいの公式なら丸暗記でいいのかもしれませんが、大学入試で『円周率が3.05以上であることを証明せよ』なんて問題が出るくらいなので、理屈を知っておいてもいいかもしれませんね~。