本屋で見かける話題の本、『君たちはどう生きるか』。
何十年前の本だよ!と大声を出したくなりますよねw
その懐かしいタイトルを前にすると、高校のときの世界史の先生が思い出されます。
その先生は、顔立ちも体型も喋りかたも雰囲気も貫禄も…全てがマフィアの首領っぽい感じがするかたで、僕らの間では『ドン○○(←苗字)』と呼ばれていました。
少しその話を。
1学年の世界史は、正直、先生の名前も授業内容も全く思い出せないくらいサッパリでした。
2学年になり、ドン先生に世界史を教わることになります。
〇×や選択肢からの回答は論外で、単語だけの回答記述も良しとせず、『文章で答えられなくては本物の理解ではない』という考えかたの先生だったので、授業もテストも難しかったのですが…メチャクチャ楽しかったな~。
授業内容も面白かったのですが、この先生の板書は、ダントツに読みやすくわかりやすいものでした。
小学校から大学まで何十人っていう先生の板書を見ましたが、ホントにダントツです。
この板書のおかげで『ノートの書きかた』というものがわかって、他の教科の授業も一気に面白くなったくらいです。
まれに『今日は腰が痛いから、座ったまま口頭で』ということもあって、そのときは、先生の言葉を一言も漏らすまいと凄く神経を使いましたが…。
でも、それさえも楽しかったのだから、そりゃ、テストの点なんか勝手についてくるよねえ^^
具体的には、1年のときは20点とか15点とかしか取れなかったのが、2年のときは『学年で一人だけ正解』とか『学年トップ取った』とか…ってくらいにはなりました。
管理人の持論である『楽しさや面白さを感じさえすれば、子どもは、勝手に勉強して、勝手に工夫して、勝手に身につけていく』ってのは、ここら辺の経験に基づきます。
そんなドン先生は、『●●(←ウチの母校名)生なら、これくらいは読んでいなくてはダメだ。読んでいて当然だ』という言いかたで、常々本を読むことの大切さを説いていらっしゃいました。
こっちも『ドンが言うなら読むしかないな!』って感じで、紹介してくださる本をノートの片隅に書いて、本屋で探して帰って家で読む…ってのがルーチンになっていました。
先生に紹介していただいた本は、どれもこれも難しかったんですけど、読んでよかった本だったと覚えています。
『赤と黒』『人類の星の時間』『夜と霧』『沈黙の春』『地球環境報告』…キリがありません。
本田勝一の本も片っ端から読んだなあ。
おススメ以外のものも読み漁っていたので、ちょっとした読書量だったかもしれんせん。
そして、『君たちはどう生きるか』。
授業内容に合わせて本を紹介してくださることもあれば、授業とは関係のない本を紹介してくださることもある中で、ことあるごとに紹介されたのがこの『君たちはどう生きるか』でした。
たぶん、先生にとって、一番おススメの本だったのだと思います。
当然買いました。
で。
先生に紹介してもらった本で、唯一挫折しました。
しかも、最初の数ページで挫折w
『教祖ドン○○と信者イマザワ』ってくらいに盲目的なとこがあって、授業で紹介されるたびに『とにかく読まなきゃ』という思いはあったのですが、何度挑戦しても読めませんでした。
なので、この本を本屋で見るたびに『ドン…懐かしいなあ。てゆーか、この本だけは挫折したな~…。他のおススメは読んだのにな~…』という感じになります。
割とトラウマに近いので、もう、パラパラと読む気も起きませんw
でもまあ。
敬愛するドン先生が20数年前におススメしていた本が、今の若い人たちの知るところになったことは、本当に嬉しいです♪(←これが言いたかった)
(この記事を書くにあたって本棚を探したのですが、この本だけが見つかりませんでした…)